偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
キスを口にやっとされたと思ったら、
何度も繰り返すうちに、深い口づけに変わっていった。
私は息をするのに必死で、
離してもらう頃には少し頭がクラクラしていた。
「可愛い」
そんな私の表情を見て、
榊さんが耳元で囁いた。
ー榊さんは余裕があっていいな
そう思って少し恨めしげに榊さんを見上げたら、
榊さんは少し怒ったような困ったような表情をした。
「あんま…煽らないで」
榊さんはそう言うと、
自分の来ていたパジャマを脱いだ。
上半身が裸になり、
鍛えられた腹筋などが見えて、
思わず目を反らした。
そして、私が着ていたスウェットを脱がせた。
私はすっかり忘れていたが、
セクシーな下着が出てきて、
思わず隠しきれないのに、手で隠した。
榊さんは手が止まり、何も反応しなかった。
ーセクシーすぎるかな?
榊さん引いたかな?
私は恥ずかしくなり、
「あんまり、見ないでください…」
と小声で呟いた。
それでも何も言わないので、
榊さんを見上げたら、
手で顔を隠してため息をついていた。
「引きました?
いつもこういう下着を付けているわけではないんです。
昨日初めて買って、それで…」
大した言い訳にもならないが、
無言に耐えきれずどんどん言葉が出てきてしまう。
「待って」
榊さんがいつもより低い声を出して、ビクッとしてしまう。
引かれて、呆れられたのかもしれない。
「それ、わざとじゃないんだもんね?」
榊さんの発言の意味がわからず、
真意を確かめたくて顔を上げた。
また榊さんは少し困ったような怒ったようにも見える表情をしていた。
榊さんは長いため息ついて、
またビクビクしてしまう。
「煽らないでって言いたいところだけど、わざとじゃないし…
困ったな…」