偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
思ったような発言じゃなくて驚いたが、
榊さんが顔を近付けてきてそれどころじゃなくなった。
「…何か言う余裕を無くせばいいのかな?」
榊さんの発言の意味が分からなかったが、聞く前に口を塞がれた。
先ほどのキスも深かったが、
今回の方が深くて息が上手くできない。
思わず顔を背けようとしたが、
今度は榊さんの手で優しく顔を包み込まれて、逃げることができない。
口が離れる頃には、
さっきよりも息が出来なくなっていた。
ーやっと息ができる。
キスは嬉しいが、
やっと普通に呼吸できるのに安堵していたが、
またすぐ軽いキスをされて、榊さんに体を触られ始めた。
「本当に可愛い」
耳元で囁かれて恥ずかしく思ったが、
何も返事することができない。
あまり触れられたことがない場所に触れられたとき、
思わず怖くなって榊さんに抱き付いた。
また榊さんが体を震わせた後、
「優しくしたいのにな…」と耳元で囁いた後に、
またキスをされて、どんどん深いところを触られた。
ーもう何がなんだかわからない。
何も考える余裕がなく、
榊さんのキスや行為についていくのに精一杯だった。
「…もういいかな?」
意味が分かり、必死に頷く。
「もし辛かったら…背中に爪立てても大丈夫だよ」
耳元で囁かれて、鋭い痛みを感じた。
思わず顔をしかめたが、
榊さんが髪を撫でながら優しくキスをしてくれるうちに、
だんだん痛みが和らいできた。
「ごめんね…大丈夫?」
「は、はい」
なんとか声に出すと、
榊さんが少し安心そうにした。
「本当に…大切にするから」
大切そうに見てくれる榊さんに、
私も何か伝えたかったが、
何も喋ることはできずに、ただ榊さんにしがみついていた。