偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています
ー木曜日

「わー、すごい順調だね」

百合子とご飯に行って、
今までの榊さんとの出来事を話した。

「うーん、ただ少し不安なこともあって」

「え?そんな順調なのに?」

私は百合子に、
お家デートしたときに、榊さんが慣れている感じがしたことを伝えた。

また、後から気付いたのだが、
榊さんの家にお泊まりしたとき、
下着も変えてくれていたようだった。

ー女性ものの下着って常備しているのかな?

また、いつも榊さんが余裕そうな態度なこと、
また今まではことあるごとに『結婚』のことを言われたが、
最近は結婚のワードがでないことも不安に思っていた。

ーカードキーのときだって、
今までなら結婚という言葉がその前後に出てきそうなのに…

もしかして結婚願望なくなっちゃったのかな?

全て不安に思い、
百合子に聞いてもらった。

「うーん、慣れているかどうかは正直わからないな…
思い切って色々聞いてみれば?」

「でも、下着ももしかしたら元カノのかもしれないし、そうだったら正直に言えないよね…」

「うーん、でも元カノじゃない可能性だってあるよ!
悩んでいてもわからないし、ショック受ける返事でも聞いた方が良いんじゃないかな?

それに、今は楓のことが好きなのは間違いないんだからさ」

「うーん、そう思いたいけど」

さすがに榊さんの私に対する気持ちは疑ってないが、
最初より冷めているんじゃないかと不安もある。

ーもしかしたら一夜を共にして、
少し違うなって思っているところもあるのでは?

考えれば考えるほど、ネガティブな気持ちが出てきてしまう。

「自分の頭のなかで、
榊さんの気持ちを考えようとしてもわからないよ!

あと、結婚に関しては楓はどう思っているの?」

「この前榊さんの家にお泊まりして、すごく居心地が良かった。

今までは一人暮らしの家で寂しいと思ったことはなかったけど、
あれから少し寂しくなったくらい」

「そっか。それも素直に伝えたら喜ぶと思うよ」

「でも、榊さんは違う気持ちかもと思うと…」

「それなら自分の家の鍵渡して、
『いつでも来てね』っていわないから!

もし万が一、傷付くようなことあったら全力で私が慰めるから、
自分の気持ちちゃんも伝えなよ。」

楓に励まされて元気が出てきた。

「ありがとう。明日あたり伝えてみようかな」

「それがいいよ。事後報告宜しくね」

帰った後、
百合子からメッセージでまた励まされた。

最近は一人になると、
ネガティブな気持ちばかりになってしまっていたが、
久々にスッキリした気持ちで眠りにつくことができた。
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