偽りのお見合いだとバレたのに、溺愛されています

目を覚ますと榊さんがまたすぐ隣にいた。

「ごめんね、さすがにやり過ぎちゃった」

謝っているが、少しおどけているようにも見える。

「楓が可愛すぎるのが悪い」

私が少し不服そうなのがわかったのか、
そう囁かれて、何も言えなくなる。

「昨日言っていたこと、本当に本気にしていいの?」

「結婚のことですよね?
はい。本気です。」

「じゃあ、お互いの両親に会う場を作りたいな。
来週とかどうかな?」

「来週ですか?」

ー想像よりもかなり早くて驚いてしまう。

「うん。
楓が結婚したくなるまで待とうと思っていたけど、結婚願望あると聞いたらもう我慢できなくなった」

苦笑いしながらも幸せそうな榊さんを見ると、早すぎると思いつつも否定することができなかった。

「私の実家は大丈夫だと思いますが、
榊さんの実家はご都合大丈夫ですか?」

「うちの実家は平気だと思う。
というか、平気にさせるから」

有無を言わせないような榊さんの言葉が少し怖かった。

「…では、私の実家にも聞いてみます。」

「ありがとう。
忙しいとは思うけど、なるべく早いとありがたい」


連絡した結果、
私の実家には今度の土曜日に、
榊さんの実家には日曜日に行く事になった。

ーこんな急に榊さんのお家に伺うなんて。

色々大丈夫かな。

結婚したいと思いつつ、
急に事態が動いたことに心がついていけてなかった。
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