地元なじみ。


「一応言っとくと、フランクフルトは梓ちゃんのを一瞬持ってただけで、この焼きそばは弟へのおみやげだからね!」
「弟?」
「うん、今日は家で待ってるから」
「へー」

また沈黙。
でも遠くで聞こえる盆踊りの音がBGMになり、気温が下がった夜風と相まってやっぱり心地よい。

ピコンッ

そんな空気をかき消すような電子音がしたと思ったら、早川くんがポケットからスマホを出した。
スマホ、持ってるんだ……いいな。

「平塚たちが探してるから行くわ」
「あ、うん」

平塚くんも来てたんだ。ってことは三島くんもいるのかな。相変わらず仲良いなぁ。

早川くんは立ち上がって、バッグから何かを取り出したと思うと私に近づいてきて、

スポッ

取り出したそれを私の頭に被せてきた。

「?」
「ふっ……」

えっ何?カチューシャ……?
?マークが浮かぶ私を見てか、早川くんは満足そうに微笑むだけで何も言わない。

「ちょ、ちょっと!」

流石に気になるので取ってみると、やっぱりカチューシャだった。
プラスチックでできた猫耳のデザインで、夏祭りでよく見るピカピカ光るカチューシャだ。

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