地元なじみ。
6月24日。多分21時くらい。


私の自転車を押してくれている早川くんと、駅から15分くらいかけて歩き、私の家の近くまで来た。
道中はバスケ部の話だったり、平塚くんたちの近況だったり、いつもの沈黙だったり。

「普通に何も聞かずに歩いてたけど、道知ってた感じ?」
「俺、北高だよ?」

ちょうど今いる交差点を右に曲がると私の家、左に曲がると私の通っていた中学があり、その少し先に北高がある。

「え、でも普段バス通学なんでしょ?今の道通らないんじゃ……」
「そうだけど、友達と駅行く時とかはこの道だから」
「あ、なるほど」

私も中学の練習試合の時に乗っていた、駅前を通らずに早川くんの中学と私の中学を結ぶバス。
早川くんはこれに乗って毎日通学しているというのはさっき聞いた情報。

駅前に出る時は、普段私が必死に自転車を漕いでる、今の道を使ってるんだ……
何だか不思議な感じ。そして嬉しい。

「なんか、高校生になって色々変わって。もっと知らないことが増えたね」
「……」

新たに知ることとか新鮮なこともあるけれど、改めて距離を感じて寂しさもある。


「……この後、少しだけ時間ある?」
「え、うん。大丈夫だけど……」
「ちょっと付き合って」

そう言って早川くんは青信号になると、交差点を左に曲がった。
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