地元なじみ。
少しして離れた私たち2人の間には、何とも言えない空気が流れていた。
ずっと好きだったけれど、ずっと友達同士だった2人。そして私たちの性格。
簡単に甘い空気にはなれない。
コンクリートの段差に隣同士で腰掛けながら、例によって沈黙の時間が流れている。
それでも、お互い帰ろうとは言わないところに嬉しさが募る。
「……平塚とかに、言うんだよね?」
「色々協力してもらったし、言いたいんだけど……いい?」
「うん。俺からもするべきなんだよな……はぁ」
恥ずかしさや照れなのだろう、気が重そうなのが伝わってくる。
「あっ、いや。言うのが嫌とかそういう訳じゃなくて」
「ふふっ。大丈夫、わかってるよ」
誤解を招く言い方だと思ったのか、少し焦って釈明する早川くん。ふふっ可愛い。
私からしたら、誰に話すとか、そんな会話が出来るだけで嬉しくて幸せを噛み締めているくらいだ。
「そういう所も含めて、す、好きになったから」
気持ちを伝えたからか、あんなに出てこなかった好きの言葉が、油断するとすぐに出てきてしまって恥ずかしい。
チラリと早川くんを見ると、照れているのが伝わってくる。
「俺は話すの得意じゃなくて、今みたいに言葉足らずだったり、その……不安にさせちゃうかもなんだけど」
「大丈夫、わかってるって」
ふふっと笑う私に、早川くんは真剣な表情で向き直した。
「けど、大事にするから。ちゃんと」
「……うん」
いっぱいいっぱいだろうに、苦手だろうに、目を見て精一杯に伝えてくれる。
私も同じくらい大事にしたい。
改めてそう思った。