地元なじみ。
その日の部活終わり。
私は駅の改札で早川くんを待っている。

実はあの後、早川くんからどうしても今日会えないかと連絡が来た。
今日はお互い部活もあり会う約束はなかったけれど、二つ返事でOKをした。

大好きな人からのお誘いを断る理由なんてない。
むしろ、今の関係で十分と思いつつも、こうやって少しでも時間が作れる時は、もっと会いたいとも思っていたくらいだ。

「ごめん、遅くなった」
「ううん、そんなに待ってないよ」

早川くんが息を切らしながら来てくれた。
塾を辞めて以降、ばったり会うこともなかったのに、約束をしてこうして確実に会える。
関係が変わるとこうも違うんだと、やっぱり嬉しくなる。

「むしろごめんね、バスで駅通らないのに」
「全然」

そのまま無言でじーっと私の顔を見ている。

「な、なに……」
「お腹空いてる?」
「へ?……そりゃまあ」
「だよな。でも悪い、ちょっと先にいい?」

そう言って早川くんの家方面の西口に向かって歩き出す。
いい?って、何のいい?なのだろう。

てっきりご飯に行くものだと思っていたから、どこに向かっているのか全く想像がつかない。
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