地元なじみ。
そうだ、思い出した。

少し前に文化祭の話になって、早川くんに「他校生も行っていいんだよね?」って聞いたんだった。
そうしたら、少し気まずそうにしながら「あー……部活でしょ?また近くなって予定分かったら話そう」みたいな煮え切らない返事で。
その時はテスト前だったし、確かに部活になるだろうって深く考えなかったけれど……

結局それ以来だった。忘れていた私も私だけれど。

あと、誘われていないといえば、クリスマス。
もう1か月を切るのに何も約束をしていないなと最近焦っていて、色々と不安がこみ上げてくる。


「ま、まあアレかもよ!ひなた、変な衣装着せられるから見られたくないとかね!」
「う、うん」

林くんにフォローしてもらって申し訳なくなってくる。
やっぱり、ちゃんと早川くんと話そう。


「あ……」

ちょうどその時、改札を抜けた先に早川くんがいるのが見えた。
偶然会えるなんて、嬉しくて足早になる。

「林くんごめん、私先に……」


声をかけに行こうとして、足が止まる。

「も~ひなたくん!待ってよぉ!」

早川くんの隣に、あのボーリングの時の女の子が一緒にいるのが見えた。
すぐ後ろに美玲ちゃんもいて、早川くんに話しかけている。
さらに後ろにのんちゃんと平塚くんもいるから、みんなで塾帰りなのだと思う。

あの子も……塾に入ったんだ。

悪い言い方になってしまうけれど、早川くんは無表情だし、別に美玲ちゃんたちとすごく楽しそうに歩いているわけでもない。
他の子と仲良くしないで!とかそういう感じでもない。
普通に声をかければ、早川くんはこちらを向いてくれると思う。


けれど……

結局声をかけることが出来ずに、私は駐輪場へ向かった。
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