地元なじみ。
そのまま、早川くんの通っている北高の文化祭1日目を迎えた。
部活は午前で終わったので、同じく部活終わりののんちゃんと平塚くん、三島くんと北高に来ている。
「ひなたは俺ら来ること知ってるんだっけ?」
「うん……」
「え、何かあった?」
「あっ、いや……早川くん、やっぱり乗り気じゃなさそうだったなって」
「そうなの?」
「クラスの当番入ってて一緒にいる時間取れないからって言ってたけど……うーん」
「ま、とりあえず入るか!藤沢に会えてひなたが嫌がるわけはないだろし」
そうだ、勝手にウジウジしていてもしょうがないし、みんなもいるし。
せっかく北高に来れたのだから、楽しい気持ちでいよう。
「北高ってこんな感じなんだね」
「グラウンド広!サッカー部強いわけだ」
広いグラウンドに驚くのんちゃんたちと、北高の校舎内に入る。
早速、早川くんと梓ちゃんのクラスへ向かう。
「悠くん!あかりたちも!来てくれたんだ」
「梓ちゃん!」
廊下で受付をしている梓ちゃんに早速会えた。
「ボードゲーム喫茶……?」
「そう、色々なボードゲームと、分かりやすいところではトランプもあるよ。喫茶と言っても、飲み物とスナック菓子だけだけどね」
「だからのその格好なんだ?」
「うん、ディーラー風?っていうのかな、へへっ」
パンツスーツに蝶ネクタイの格好で、すごくかっこいい。
梓ちゃんに招かれ教室へ入ろうとした時、平塚くんたちの友達と思われる男子たちがやってきた。
「あれー?平塚に三島じゃん」
「おー!久しぶり!」
教室に入る前に足を止めて、平塚くんたちが話しているのを聞いている時に気づく。
多分、ボーリングの時に早川くんと同じレーンだった人たちの気がする。
平塚くんたちが談笑する中、その中の1人と目が合う。
「あれ、ボーリングの時ひなたと一緒にいた子?」
「あ……」
「本当だー!ひなたに会いに来たの?」
「やっぱ付き合ってるの?」
「何、ひなたの彼女だって?」
「おい、お前ら」
平塚くんが止めてくれるものの、みんなの私への質問は止まらないようで。
私が早川くんの彼女なのかということに注目が集まってしまっている。
どうしよう……
そうですって言いたいけれど。
早川くんの学校で勝手に言っていいのかな。
絶対、早川くんがいじられるのが想像できるし……
「いや、えっと……そういうわけでは……」
言ってしまって、ハッとする。
やっぱり、彼女ですって言うべきだったんじゃないのかと、その場で考え込んでしまう。
平塚くんと梓ちゃんが男子たちと上手く対応してくれているのが小さく聞こえてくる。
「ごめん、2人とも……」
「「いや、あいつらが悪い!」」
自己嫌悪に陥りながら、梓ちゃんに連れられようやく教室内へ入った。