地元なじみ。
早川くんに手を引かれ、ゆっくり校内を歩く。
ほとんど誰にも会うことなく、着いた先は校舎内の屋上へ続く階段だった。
「えっと……早川くん?」
結局まだ外に出ず、むしろもっと校舎の奥に来てしまった。
私が言ったこと分かってる?と言わんばかりに早川くんの方を見る。
「まあ、とりあえず」
階段の1番上に腰かけて、隣をポンポンと指している。
……噛み合っていない気がするけれど、とりあえず座る。
雰囲気からして恐らく、ほぼ人が来ることはない階段のように思う。
そんな場所で2人きり。
こんな時なのにドキドキするし、同じ北高生同士っぽくてちょっと嬉しくなってくる。
「ここ、人はほぼ来ないから。藤沢のことも見つからないと思う」
「いや……そもそも学校から出なくて大丈夫なの?」
「俺は申請出してるから残れるんだよ」
「え?」
「さっきの放送の。申請してる」
「そうなの?」
「俺、文化祭のクラス委員で。だから出せた」
「クラス委員?」
「くじで選ばれて無理矢理……」
さっきの呼び出しの件といい、知らなかったことがあるんだな……しょうがないけれどショックである。
「言ってなくて……ごめん」
「あ、うん」
「あと、さっきの話も……ごめん」
「……うん」
「教室出る時呼ばれて。不安にさせる可能性があることは言わなくていいかって咄嗟に……」
不安で身構える私の頭に早川くんは手を伸ばし、優しくなでてくれる。
「けど、結局こうやって不安にさせて傷つけて……ごめん」
「きっと私を想ってのことだろうって分かってた。けど……」
「うん」
「分かってるけど、やっぱりウソは……イヤかも」
「そうだよな。ごめん」
私の頭をなでる速度が少し上がる。
「クラス委員のことは……話したくなかった?」
別に全部のことを話す必要はないし、そうして欲しいと思っているわけではない。
けれど、この際だから理由を聞いてみたい。
私が質問すると、早川くんは視線をそらし、少し言いづらそうに口を開いた。
「話すと……俺が疲れてるだろうって、会ったり連絡するのを遠慮されるかなって……」
「それは……」
そんなことないと否定しようと思って、口ごもる。
確かに、委員のこと知らない時ですら、若干遠慮してもっと会いたいって伝えてなかったくらいだった。
「今より更に会うの減ると……俺は結構キツイなって」
「キツイ?」
「……」
早川くんは何かを言いかけてやめて、隣に座る私の方を向いた。
「……もっと会いたいよ、そりゃ」
ほとんど誰にも会うことなく、着いた先は校舎内の屋上へ続く階段だった。
「えっと……早川くん?」
結局まだ外に出ず、むしろもっと校舎の奥に来てしまった。
私が言ったこと分かってる?と言わんばかりに早川くんの方を見る。
「まあ、とりあえず」
階段の1番上に腰かけて、隣をポンポンと指している。
……噛み合っていない気がするけれど、とりあえず座る。
雰囲気からして恐らく、ほぼ人が来ることはない階段のように思う。
そんな場所で2人きり。
こんな時なのにドキドキするし、同じ北高生同士っぽくてちょっと嬉しくなってくる。
「ここ、人はほぼ来ないから。藤沢のことも見つからないと思う」
「いや……そもそも学校から出なくて大丈夫なの?」
「俺は申請出してるから残れるんだよ」
「え?」
「さっきの放送の。申請してる」
「そうなの?」
「俺、文化祭のクラス委員で。だから出せた」
「クラス委員?」
「くじで選ばれて無理矢理……」
さっきの呼び出しの件といい、知らなかったことがあるんだな……しょうがないけれどショックである。
「言ってなくて……ごめん」
「あ、うん」
「あと、さっきの話も……ごめん」
「……うん」
「教室出る時呼ばれて。不安にさせる可能性があることは言わなくていいかって咄嗟に……」
不安で身構える私の頭に早川くんは手を伸ばし、優しくなでてくれる。
「けど、結局こうやって不安にさせて傷つけて……ごめん」
「きっと私を想ってのことだろうって分かってた。けど……」
「うん」
「分かってるけど、やっぱりウソは……イヤかも」
「そうだよな。ごめん」
私の頭をなでる速度が少し上がる。
「クラス委員のことは……話したくなかった?」
別に全部のことを話す必要はないし、そうして欲しいと思っているわけではない。
けれど、この際だから理由を聞いてみたい。
私が質問すると、早川くんは視線をそらし、少し言いづらそうに口を開いた。
「話すと……俺が疲れてるだろうって、会ったり連絡するのを遠慮されるかなって……」
「それは……」
そんなことないと否定しようと思って、口ごもる。
確かに、委員のこと知らない時ですら、若干遠慮してもっと会いたいって伝えてなかったくらいだった。
「今より更に会うの減ると……俺は結構キツイなって」
「キツイ?」
「……」
早川くんは何かを言いかけてやめて、隣に座る私の方を向いた。
「……もっと会いたいよ、そりゃ」