地元なじみ。
中1*ライバル

3か月後の秋――中学校1年生の10月。
ようやく暑さも和らいで、木々の葉っぱも色づき始めてきた頃、私は中間テストの勉強に追われて塾の自習室にいる。
高校受験を見据えて内申点はきちんと取っておきたいし、テスト前の勉強は必死。

「え~!ひなたくんすご~い!」

自習室の中に廊下からの声が聞こえてくる。

「……もう!うるさいなあ。先生に言ってこようかな。ねえ、あかり?」
「大丈夫だよ、ありがとう梓ちゃん」
「でもさっきからずっとじゃん、ここまで聞こえてくるなんてさー……」

集中できないじゃん、もう!と梓ちゃんはブツブツ言っている。
確かにその通りではあるのだけれど、梓ちゃんと私がこんなにも反応しているのは、もう一つ理由がある。

それは、聞こえてくる会話の相手が早川くんと平塚くんと三島くんだから。
そして声の主は、3人と同じ中学校の衣笠 美玲(きぬがさ みれい)ちゃん。
中学に進学してから、塾に入ってきた小柄で色白で可愛い女の子。早川くんと同じバスケ部らしい。
そして恐らく……
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