地元なじみ。
*平塚 薫の人間観察日記*告白現場編

すっかり暑くなってきた土曜日の午前――俺、平塚 薫(ひらつか かおる)は所属するサッカー部の練習で学校に来ている。

部室で着替えて、グラウンドへ向かおうと外に出た瞬間にじめっとした暑さを感じながら、柱の陰にひなたがいるのが視界に入った。

声をかける前に若干の違和感に気がつく。
ひなたが所属するバスケ部は、部室があるところから室内を通ってそのまま体育館に行けるから、ここをあまり通ることはないはずだ。
さらに、柱に背中を預けて、どこかを見ていた。
こんなところで何してんだ……?


ひなたの視線の先を追うと、藤沢朱莉。

なるほど、恐らく練習試合かなんかでうちの中学に来ている藤沢を見ていたのか。
たまたまこっちのエリアに来たら藤沢を見かけただけなのか、それとも他校で1人体育館付近から離れる藤沢を心配して見に来たのか……そこは深く突っ込まないでおこう。

藤沢に声をかければいいのに、と思ったが、わざわざ柱の影から見ている理由はすぐにわかった。
もう1人、恐らく藤沢と同じ中学の男子がいるのが俺からも見えた。

ん、あの感じ……もしかして……

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