地元なじみ。
中2*夏期講習
汗がしたたり落ちる、夏真っ盛り――中学2年生の8月。
花火大会の後すぐに夏休みに入り、部活に夏期講習にと忙しい日々を過ごしている。

「わ~ギリギリだ」
「おーいお前ら遅いぞ、早く教室入れよ~!」
「注文したのがなかなか出てこなくてぇ~ごめんなさーい!」

夏期講習も終盤戦。
学校が始まるとすぐに期末テストのため、学校別にクラスが分かれての授業となっている。

当然、私と早川くんは別教室。
お昼を挟むため、早川くんたちは美玲ちゃんたちと外にランチを食べに行っていたようだ。

「お~あっちの中学はみんなで仲良しだね」
「ちょっと佐藤くん……わざわざ言わないでよね」
「ははっ、悪い悪い」

教室で食べていたお弁当をしまいながら話すのは、同じ学校でバスケ部の佐藤くん。
夏休み前に告白の返事をした時の宣言通り、本当に夏期講習から入塾してきた。

最初は気まずい気持ちもあったけれど、普通に話してくれるから今ではこうやって恋愛事情まで話す仲になっている。
明るく普通に接してくれる佐藤くんには感謝しかない。

「……」
「梓ちゃん……」

今までならこういう時、美玲ちゃんたちをうらやましがっていた梓ちゃんだけれど、何も言わずじっと机を見つめている。
これにはワケがあって……

「はぁ……なんで言っちゃったんだろ……告白……するつもりなかったのに」
「梓ちゃん……」
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