地元なじみ。
中2*2人でする自主練
つらいテスト週間が無事に終わって、夜は秋の気配を感じるころ――中学2年生の9月。
ダンダンダン……パシュッ――
「え、ウソ……そんなところから打つの?しかも入った……」
「ふんっ、油断しすぎ」
「そ、そんなことは……!」
土曜日の夕方、念願叶って私は早川くんの学校の近くのバスケットコートに来ている。
駅と早川くんの学校の間の路地裏にあって、人通りも少ない本当に穴場スポットだった。
テスト終了後に2人で予定を合わせてみたけれど、平日は部活や塾、土日も部活三昧で意外と予定が合う日がなく……
土曜日の部活後、もう日が暮れるこの時間に待ち合わせることになった。
地図を送ってもらえればここ集合でよかったのに、早川くんは学校からこのコートを通り過ぎて駅まで来てくれた。
律儀で些細な優しさに、早川くんらしいなとまた好きになる。
「ちょっと休憩」
「あ、うん」
西の空がオレンジ色に染まっていく。
さすがに夏の終わりが近づいているからか、陽が暮れるのは早くなってきた。
とはいえ、まだまだ暑くてバスケをしたら汗は止まらない。
「あ、それ……」
「誰かさんにマネされたやつ」
「へへっ」
水筒を飲みながら、水族館で買ったタオルで汗をぬぐうと、早川くんも同じタオルを出していた。
勝手に同じものを買っただけなのだけれど、こうして一緒に使っていると嬉しい。
そして、嫌がらずに使ってくれる早川くんの姿を見て、もっと嬉しくなる。