政界のプリンスは年上彼女の溺愛を閣議決定しました!
第2話『出逢いと別れ』
後日、ふたりの姿は図書館にあった。
「ふふっ、デートが図書館でよかったの?」
デートと言った。デートである。秋津悠斗がデートしてくれませんかとストレートすぎる誘い方をしたものだからこうなった。
香子はカーディガンにスカート、ブラウスでショルダーバッグをかけている。
「図書館デート、いいじゃないですか。聡明な香子さんにふさわしいですよ」
香子は図書館司書関連の本を借りてきて、悠斗は政治の本を借りる。
「将来の夢は?」
互いの借りた本から察した悠斗が話を切り出した。
「私は本が好きだから、図書館司書かなあ」
香子はいとおしそうにページをめくる。
「秋津君は政治家志望だよね?」
「勉強の日々ですよ」
そう言って悠斗は国土交通副大臣であるオヤジと一緒に撮った物部総理大臣との記念写真を見せてきた。
VIPと写真が撮れたことをはしゃぐ彼がおめでたく見え、政府やマスコミで苦労している香子は微妙な気持ちになった。
「でもさ、図書館司書って非正規が多いと聞きますよ」
「そうなんだよね」
香子は口を波線にする。
事実、図書館司書の大多数は外部の業務委託である。
「図書館は民間に業務委託しているんですよ、竹内蔵之助たけうちくらのすけみたいな政府民間委員が行政の仕組みを変えて、公務員を削り、削ったところに自分の派遣会社の人材を入れてるんです」
香子は秋津悠斗を少し怖いと思った。純粋でシャイな一面もあるが、こうして自分の主張を押し通す。
午前のデートは微妙な雰囲気になってしまった。
チラ、と時計を見る悠斗。
「お腹空きましたね」
「そうだね」
「何か買ってきますから」
「あ、え、奢るってこと? 申し訳ないよ……」
キッチンカーでホットドッグを買う悠斗、やや遅れて桜香子も到着。既に千円札を収めた店員が作り始めていた。
熱々のホットドッグを手に、ベンチに腰掛ける。
「いただきます」
「いただきます」
そして噛んでいく。
「ケチャップついてますよ」
しばし見つめ合い、どちらともなく笑いをこぼす。
秋津悠斗は図書館敷地内の案内板を見る。
「あ、神社がありますね、というより境内と図書館が繋がってますね」
「神社かあ、私神社好きだよ」
「じゃあ参拝しますか」
こんな日々がいつまでも続けばいいとふたりは思う。
「ふふっ、デートが図書館でよかったの?」
デートと言った。デートである。秋津悠斗がデートしてくれませんかとストレートすぎる誘い方をしたものだからこうなった。
香子はカーディガンにスカート、ブラウスでショルダーバッグをかけている。
「図書館デート、いいじゃないですか。聡明な香子さんにふさわしいですよ」
香子は図書館司書関連の本を借りてきて、悠斗は政治の本を借りる。
「将来の夢は?」
互いの借りた本から察した悠斗が話を切り出した。
「私は本が好きだから、図書館司書かなあ」
香子はいとおしそうにページをめくる。
「秋津君は政治家志望だよね?」
「勉強の日々ですよ」
そう言って悠斗は国土交通副大臣であるオヤジと一緒に撮った物部総理大臣との記念写真を見せてきた。
VIPと写真が撮れたことをはしゃぐ彼がおめでたく見え、政府やマスコミで苦労している香子は微妙な気持ちになった。
「でもさ、図書館司書って非正規が多いと聞きますよ」
「そうなんだよね」
香子は口を波線にする。
事実、図書館司書の大多数は外部の業務委託である。
「図書館は民間に業務委託しているんですよ、竹内蔵之助たけうちくらのすけみたいな政府民間委員が行政の仕組みを変えて、公務員を削り、削ったところに自分の派遣会社の人材を入れてるんです」
香子は秋津悠斗を少し怖いと思った。純粋でシャイな一面もあるが、こうして自分の主張を押し通す。
午前のデートは微妙な雰囲気になってしまった。
チラ、と時計を見る悠斗。
「お腹空きましたね」
「そうだね」
「何か買ってきますから」
「あ、え、奢るってこと? 申し訳ないよ……」
キッチンカーでホットドッグを買う悠斗、やや遅れて桜香子も到着。既に千円札を収めた店員が作り始めていた。
熱々のホットドッグを手に、ベンチに腰掛ける。
「いただきます」
「いただきます」
そして噛んでいく。
「ケチャップついてますよ」
しばし見つめ合い、どちらともなく笑いをこぼす。
秋津悠斗は図書館敷地内の案内板を見る。
「あ、神社がありますね、というより境内と図書館が繋がってますね」
「神社かあ、私神社好きだよ」
「じゃあ参拝しますか」
こんな日々がいつまでも続けばいいとふたりは思う。