【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!
(これ以上は飲まないほうがいいよね。でも、せっかく楽しくなってきたところなのに、このまま帰るのはもったいないなぁ)
美雨はホワイトルシアンのカクテル言葉を知らなかった。このまま時間が止まって楽しい時間が続けばいいのに、と小声でこぼすとそれを一希が拾い上げ、ポンと彼女の肩に手を置いた。
「なら、俺と付き合ってくれないかな?」
「いいですよ」
さらりと答えると、一希は目を瞬かせ、プハッと噴き出す。
「本当にいいの?」
「はい。だって、なんだか……今日はひとりでいたくないから」
ゆっくりと飲んでいたはずなのに、ホワイトルシアンは美雨の胃の中に消えてしまった。
「そっか。じゃあ、場所を移動しましょう。立てますか?」
一希もいつの間にか飲み干していたようだ。ちびちびと口に運んでいたポテトとミニハンバーガーも食べ終えていた。
「大丈夫です。あ、でもちょっと……お花を摘みに行ってきます」
「うん、気をつけて」
美雨は立ち上がり、ポーチを手にしてゆっくりとした足取りでトイレに向かう。
フラフラはしていない、から大丈夫。ただ、ふわふわと心地よいだけ。
ポーチの中からリップクリームと口紅を取り出して、鏡の中にいる自分と視線を合わせた。
「……顔が赤いわね……」
度数の高いカクテルを二杯も飲んだのだから、当然かもしれない。