【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!


 そのうち、一希が好きなおかずがわかってきた。瞳がきらりと輝くから、わかりやすい。

 和食のほうが彼の口に合うらしく、ご飯、納豆、焼き魚、おひたし、味噌汁というメニューだと、とても嬉しいみたいで、幸せそうに食べてくれるのだ。

 そんな姿を見ていたら、もっと美味しいものを作りたくなって、レシピ本を集めてしまった。一希は『無理しなくていいよ』と言ってくれるが、どの仕事も身体が資本。

 その身体を作るのは、食べているものだからがんばりたい、と美雨が決意に燃えた瞳で伝えると『じゃあ、お願いしようかな』と朗らかに笑った。

「今日はなににしようかな……」

 こうしてメニューを考えるのが楽しいと、最近思い始めた。自分の作った料理をおいしく食べてくれる人がいる。

(……ずっとひとりで暮らしていくのかと思ったけれど……)

 美雨だって、一通りの恋はしてきた。だが、なぜか恋心は愛奈にばれ、好きになった人の大半は彼女を選んだ。

 恋人もそうだ。

『地味なお姉ちゃんの相手より、可愛い私のほうがあなたに合ってると思うの』

 美雨の見ている前で堂々と恋人にくっつき、唇を奪うような妹。

 それもそうだな、と開き直る人もいたし、逃げ出して『ごめん無理』とメッセージを送った人もいる。

(……あの子はどうして、あんな性格になってしまったのか)

 結婚式のとき、愛奈もいた。白に見える薄いピンク色のドレスで参加していたため、両親は恥ずかしそうにしていた。
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