【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!
「さて、と」

 冷凍庫から作り置きしていたおにぎりを取り出し、レンジで解凍。

 フライパンに油をひき、塩鮭の切り身を焼き始める。

 小鍋に水を入れて沸騰させ、沸騰したら顆粒出汁とカットわかめを入れ、火を止めて味噌を溶かす。最後に小口切りにして冷凍してあるネギをパラパラと入れ、食べる頃に再び温め直そうと蓋をした。

 いい感じに塩鮭を焼き、皮をパリパリにするため菜箸を使って皮目を下にする。

「おにぎり、焼き鮭、味噌汁……あとは昨日作ったきんぴらごぼうでいいかな?」

 ひとり暮らしを始めて、独り言が増えたような気がするが、誰も聞いていないからいいか、と心の中でつぶやいた。

「ん、ちょうど良さそう」

 朝からこんなふうに朝食を作る時間があるのは、今の現状で唯一いいことかもしれない、と美雨は肩をすくめる。

 カフェのランチプレートのようにひとつの大きめな皿に、おにぎりなどをのせた。

「うん、おいしそう!」

 大きな皿に小さめのおにぎり二個、焼き鮭、小鉢に入れたきんぴらごぼう。

 味噌汁と箸置き、箸をトレイに置いて、そろりそろりとした足取りでテーブルに運ぶ。

「いただきます」

 座布団の上に正座して、両手を合わせた。

 おにぎりはインターネットを見て覚えた、塩昆布とツナの炊き込みご飯だ。炊き立てもおいしいが、冷めると味がなじむので多めに作っている。

(料理に時間が取れるのは、いいことなんだけどねぇ……)

 味噌汁を飲み、ほぅ、と息を吐く。

 貯金はそれなりにあるが、このままだと底をつくのも早いだろう。

 早く次の就職先を決めたいが、就活はボロ負けだらけだ。
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