【完結】美容系開業医とワンナイト後結婚したら、溺愛されました!
「マスター、彼女と同じものを」

 どうやら、美雨が飲んでいたものが気になったらしい。

(だから隣に座ったのかな?)

 ちびちびとダイキリを飲んでいると、バーテンダーは素早くダイキリをシェイクし、彼に差し出した。

「あ、さっぱり系」

 ぽつりとつぶやく男性は、嬉しそうに双眸を細めた。

 その顔が、どこかで見たような覚えがあり、美雨は首をかしげる。

「……さっぱり系がお好きですか?」
「そうですね、こういう場所で飲むのなら……」

 小声で会話をする美雨たち。バーテンダーは微笑ましそうに彼らを眺めていた。

「マスター、このポテトと、ミニハンバーガーーもお願いできる?」
「かしこまりました」

 男性はメニュー表に載っているつまみを指して注文すると、バーテンダーは笑顔でうなずく。

「おひとりですか?」
「そういうあなたは?」
「ひとりです。ちょっと、気分を変えようと思って」
「奇遇ですね、俺もです」

 そこから、どんどんと話が盛り上がった。

「どうぞ、ポテトとミニハンバーガーです」

 トン、とグレービーソースとチーズがかかったポテトと、ミニハンバーガが置かれる。

「あなたも食べて。カクテルだけだと、胃に悪いでしょう?」
「ありがとうございます。えっと……」
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