受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~
 ガラス越しに、中の様子が見える。

 西条は、穏やかな表情で会話をしている。
 課長は、場を和ませるように笑っている。
 楽しそうだ。

 胸の奥が、きゅっと縮んだ。

 しばらくして、四人は中庭へ出た。
 私は、少し離れた場所から見守るしかない。

 やがて、
 課長と笹山会長が、自然に距離を取った。
 残されたのは、
 西条と、その女性。
 二人が並んで話している。

 その光景は、
 どう見ても――お似合いだった。

 そのとき。
 一瞬だけ、
 西条の視線が、こちらに向いた気がした。

 気のせいかもしれない。
 でも、確かに。
 私の立っている位置を、
 確認するような目だった。

 すぐに視線は外れ、
 また、穏やかな笑顔に戻る。

 ……見られた。
 そう思った瞬間、
 胸が、ずしりと重くなった。
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