君と初めましての再会

2人とも疲れきって、中庭のベンチに身を預けて座っていた。

「お疲れ様、蓮美」
「泉生さんこそ大変ですね…」

泉生さんは眉をハの字にして笑顔を作った。
そっと泉生さんの手が私の手を握って、指を絡めた。
そこから、2人の寂しさや切なさが伝わってくるようだったけれど、離すきには少しもならなかった。

「蓮美、今日は部屋に帰ったらあのカップ麺を食べようか」
「…はい。苺も食べたいです」
「…いいねぇ。そうしよう」

あの部屋には、もう帰らない。
それは分かっている。
きっと帰ったらそうしたんだろう。

私も泉生さんの手を握り返して、泉生さんの肩に頭を預けた。
泉生さんも首を傾げるように私の方に頭を預けた。


こんな時間がずっと続けば良いのに。
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