君と初めましての再会
よく知らない人からしたらふざけているように見えていつもしっかり物事を見ていて、優しい子だ。
私も何度も彼女に助けられた。
神川向葵とはそういう子。
誤解もされやすくて、心配になるときもある。
「向葵ちゃんごめんね。お待たせ」
向葵ちゃんはあきれぎみに口を開いた。
「いいってことだよ、もう慣れっこだしね」
…こういうところも素敵だと思う。
相手に気を遣わせない然り気無い気遣いとか。
バスの扉が開き、同行する先生が、一人一人の点呼をとると、生徒がぞろぞろとバスの中へと入って行く。
私たちもバスの座席に座ると間もなくしてバスは進み始めた。
外では母がこちらに手を振って見送ってくれていたので、私も振り返した。
バスが進んでいくとだんだんと瞼が重くなってきていた。
私はいつのまにか眠ってしまっていたようで、大きな揺れで目を覚ました。