君と初めましての再会
「嫌だよ」
「っ…」

きゅっとなおさら強く握られる。

「な、なんで…」
「蓮美、辛そうな顔してるよ苦しそうな顔。そんな顔してるのに、放っておけない。この手を離したら、蓮美逃げるでしょ?」

泉生さん…そういうところです…。
月明かりだけでそんなに分かるものなんですか?
どうしてそんなに表情を読みとってくれるんですか?
それは私だからじゃないんでしょう?
誰の心にもこうやってすり抜けて入ってくるんでしょう?

私は…私はそんな優しくて素敵な泉生さんが好きです…けど、惨めになります…。
私ばっかりが好きで、泉生さんにはそんな気少しもなくて…でも泉生さんをどんどん好きになって、馬鹿みたいです…。
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