二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
一分。くそ、遠すぎる。
ダグラスはすでに彼女をコテージの方へ移動させるという提案を勝手に破棄していた。もちろん彼女が望むなら、涙を飲んでその希望を汲んだだろう。しかし乃亜はなにも言わないので、この状況に甘えさせてもらっている。
もしかしたら彼女も、ダグラスから徒歩一分の距離を離れがたいと思ってくれているのではないかと、夢想しながら。
「畜生……」
いつかこの壁を背にした乃亜を貫けたら……そう想像するだけですでにダグラスのものは二回目を求めて力を取り戻した。
現実で抱いてはいけないのだから、せめて夢の中では。
その日の午後、ダグラスはこうしてマクブライト邸二階のシャワールームで三回の自慰を繰り返した。
これでなんとか人間らしく振舞うことができるかもしれない。そうであってくれ、と願いながら。
* *
その晩の夕食調理当番はホセだった。
乃亜の料理の方がよかったとブツブツ文句を言いながら、この初老の男はいつものメキシコ料理を煮込んでいた。
最初のうち、ダグラスは乃亜がいつまで経ってもマクブライト邸に来ないことを、それほど気に留めなかった。疲れているのだろう、と。
もしかしたら寝てしまっているのかもしれないと思いながら、むしろ心の準備ができるのをありがたく思いつつ、ホセの手伝いをしつつ、彼女のためにどのワインを開けようかと思考しつつ……。
約一時間後。
「今晩は遅いな。お嬢ちゃん、なにかあったんじゃないのか?」
ホセの指摘に、ダグラスもうなずいた。