二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~

「……もしかして、ノア、君はそのウィリアムの過去の女と関係があるのか? 知り合いの娘と言っていたが……いや、ちょっと待てよ」
「はい」
「『はい』!?」
「えっと、ひ孫ですね。まだ会ってもいないんですけど……」
「ひ孫! 誰の? ウィリアムの!?」
「はい」
「だから、『はい』!? ダグラスは知ってるんだ??!」
「ええ」

 ネイトはいくつか翻訳不可能な英語のスラングをつぶやいていた。しばらくして正気を取り戻すと、ピックアップトラックのスピードを上げた。
「すごい話じゃないか」
 乃亜にというより、独り言のような感じでネイトはつぶやいた。

「そう言われると、確かにそんな気がしてきます」
「いやさ、想像してみなよ。君たちはすごい組み合わせじゃないか。それにダグラスはああいう奴だから……きっと一度惚れたら永遠だよ。君にその覚悟はあるかい?」

 覚悟。
 覚悟とは大きく出た、強い言葉だ。
 でもあるかないかと聞かれたら……もちろん、ある。

 乃亜だってそのダグラスに大笑いされる程度には、律義に一本気に生きてきた。広瀬乃亜、二十四歳、日本人。キスは……ダグラス・マクブライトとしかしたことがありません。
 ネイトの指摘はおそらく正しい。
 すごい組み合わせなんだ。

「さあ、さっさと帰ろう。いったい奴はどこに籠城しているのやら……」
 ハンドルを持つネイトの手に力が入る。乃亜はただ静かにうなずいた。
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