二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
俺の天使──やめろ、ダグラス・ジョンソン・マクブライト。そうやって広瀬乃亜をあらゆる神聖なものに脳内変換して崇めるのを。
乃亜にとってのお前は、ただの二日酔いのカウボーイだ。それを忘れるな。
「おはよう……ございます。その……大丈夫?」
ダグラスは片手で髪をかき上げた。
「それは俺の台詞だ。昨日はあれから──」
くそ。
頭痛とウィスキーのせいで記憶が曖昧で、どこからが夢でどこまでが現実だったのか、すぐには整理できない。
「覚えてないなら……あれから、厩舎で二回目までしたあと……ちゃんと服を着直してピックアップトラックでここまで連れてきてくれましたよ。ネイトさんのピックアップトラックには二度と乗るなとかなんとか……ブツブツ言ってましたけど、ちゃんと紳士にしてましたから、安心して」
「…………」
「それからあなたの部屋に入って、もう一度だけ」
「ノア、すまない」
もううなだれるしかなかった。ダグラスがそのまま近づくと、乃亜は身体ごと振り返って対峙した。彼女の可愛らしい顔は明らかに傷ついた表情をしていた。
「どうして謝るの?」
「あんなふうに君を抱くべきじゃなかった。おまけに二回目……さらに部屋でも……」
「素敵でした」
「ノア!」
「お……怒らないで! 確かにあなたが酔っているときに誘ったのは反則でした。でも、この責任を取ってとか、恋人になってとか、鬱陶しいことは言いませんから安心してください」
「鬱陶しい?」
衝撃的な頭痛が襲ってくる。二日酔いからくるのか、乃亜の言葉に思考がパンクしたせいかはわからない。
鬱陶しい……ダグラスが?
乃亜が?