二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「スーパーマーケットで会ったあの子ね……。可哀そうに、置いていったりしちゃ駄目じゃない」
「それについては反省してるよ」
ダグラスが素直に認めると、ソフィアは驚いたように目を丸くした。
「あの子が好きなのね」
「ああ」
「どのくらい?」
乃亜本人以外のこんな問いに答えるいわれはない……が、ソフィアにだけは答えなければならなかった。なぜならソフィアは、救えなかった親友が最期まで愛した女性だったからだ。
「……もし必要なら、この場で床に頭をこすりつけて君に許しを乞うくらいには……愛しているよ」
「そう……」
「必要かな」
ソフィアは切なく微笑んだ。
「いいえ」
そして立ち上がると、ソフィアは窓辺に向かった。牧草の緑が広がるガラス窓の前で足を止めると、ダグラスを振り返る。
「実はわたし……結婚することになったの。ここを離れるわ。行き先はフロリダだから、もうあまりコロラドには帰ってこないかもしれない」
今度はダグラスが目を丸くする番だった。
「いつ決まったんだ?」
「先月。そろそろあなたにも教えるべきかもしれないと思っていたの。本当よ。そうしたら急に、あなたが可愛いアジア人の女の子を連れ歩いてるって話を町で耳にするようになって」
連れ歩いて……いたのだろうか。
確かに一度パゴサに買い物に連れて行った。あの日の乃亜は本当に可愛かった。あの日も、それに続く毎日も。
どんな顔をしてしまっていたのか、ダグラスの表情を見てソフィアは涙ぐんだ。