二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「もし……いつかあなたに会えたら、教えたいと思っていたことがいくつかあります。親父がどれだけあなたを愛していたか」
ダグラスの言葉に、春子はまるでウィリアムと出会った当時に戻ったようにからからと可愛らしい笑い声を漏らした。
「そんな。本当に?」
「ええ。当時は羨ましいと思うと同時に呆れました。でも今は……彼の気持ちが手に取るようにわかります」
「どうして?」
まさかダグラスと曾祖母のこんな会話を聞くことになるなんて。
「俺もノアに同じ気持ちを抱いているから」
ダグラスは春子に向けて告げた。
乃亜のことは見ようともしないのが、逆に、彼の言葉に重みを加える。
「そうなの……よかったわ。可愛い子でしょう? 自慢の子よ」
「まったくその通りです」
「少しおっちょこちょいなところがあるけれど……守ってくれるわね?」
おばあちゃん、と乃亜は抗議をささやいたけれど、九十七歳の老婆とコロラドのカウボーイはそれを小さく笑うだけだった。
「もちろんです。俺はそのためにこの生涯を捧げます」
ダグラスは答えた。
誓ったと……いってもいいのかもしれない。
ダグラスの愛し方は、本当にウィリアムそのものだった。彼はなにも見返りを求めない。その誓いは無償の愛で、たとえ乃亜がこれからダグラス以外を選んだとしても、きっと変わらない。
それがわかったから……乃亜は泣いた。