二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「へへ、騙されてくれました?」
膝から力が抜けて、もう少しでホテルの廊下に突っ伏してしまうところだった。
畜生……。
この……。この……女性は。
ダグラスはこれから一生、こうやって振り回されていく未来予想図を見た。それが嫌だと思えない自分がいる。もう降参するしかなかった。
「ノア……そうやって俺を惑わせていると、君がヒロセを名乗れるのは今夜が最後になるぞ」
ダグラスは警告したつもりだった。
乃亜は呑気にニコニコ微笑んでいる。
「ノア・ジョンソン・マクブライトですか? それともマクブライトだけ? ずっと聞きたかったんです。ジョンソンは苗字の一部なの? それともミドルネーム?」
「元々は苗字だったのをミドルネームにしたんだ。つまり君はノア・マクブライトになる」
「わかりました」
すんなり受け入れた乃亜が、まるで抱っこをねだる子供のように両手を広げてきたので、ダグラスはそんな彼女をすくい上げて横抱きにした。
客室の中に乃亜を運び、ベッドの手前ですとんと床に下ろす。
「わっ」
室内を見渡した乃亜は感嘆の声を漏らした。