二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
ウィリアムは座っていたソファから立ち上がると、ダグラスを包み抱いた。
年齢の割に長身なこの子は、かつてこの腕に抱いた愛しい女性と、ちょうど同じくらいの背丈だった。ウィリアムは両腕に力を入れた。
「わたしはずっと子供が欲しかった」
素直な告白をすると、胸につかえていた重い石がすっと取り除かれたような、清々しい気分になった。
「……たったひとりの娘はほとんど会えずにこの世を去った。孫には会えない。妻にするはずだった女性は他の男に嫁いでしまった。わたしは孤独で、お前はひとりで、ここまでなんとか一緒に上手くやってきただろう? わたしの息子にならないか?」
「……ぅ……」
「そうだ、泣いていいんだよ。お前はまだ子供だ。誰かが守ってやらなくちゃいけない。それをわたしにやらせてくれ」
「あ……あぁ……あああ……っ!」
ダグラスは縋るようにきつくウィリアムを抱き返すと、大きな声を上げて号泣した。
ダグラスを正式に養子にするには半年以上の時間がかかったが、ふたりはやり遂げた。当初、ダグラスは名前をダグラス・マクブライトにしたいと言っていたが、ウィリアムはルーツである元の苗字も残すよう進言した。
ダグラス・ジョンソン・マクブライトの誕生だった。
弁護士を通じて、月子の忘れ形見・直美が子供を産み、それが女児で乃亜と名付けられたと知らされたのは、ちょうどその一年後だった。