二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
「いくら親父が許しても、俺は許さない」
「わぁ……すごい素敵……」
視界に入ってきた邸宅を前に、乃亜は思わず日本語で感嘆していた。
いわゆる牧草地だろう、こう言ってはなんだがとにかくなにもない広大な土地を横切り、実に十五分ほどひたすら真っ直ぐ進んだ先に、乃亜が目指していた場所はあった。
レンガと丸太を趣味よく組み合わせたゲートが視界に現れ、木板の看板にその名が刻まれているのが見える。
──スプリング・ヘイブン牧場。
英語の綴りを確認して、乃亜はひとり納得してうなずいた。
(ヘイブンは『安息の地』だったんだ。『天国』じゃなくて……)
ヘイブンとヘブンはかなり発音が近い上に、ダグラスの英語にはわずかな南部訛りがあるので、どちらだか確信が持てなかったのだ。しかし今わかった。
春の安息の地。
偶然だろうか……?