二度目の永遠~ある夏にコロラドで見つけた牧場主との運命の恋~
ああ、日差しが強い。
あのカウボーイハットが欲しい。
やっぱりあれは他のものと同じく、実用性に優れた装備だったんだ……。
よく考えれば、まったく土地勘のない乃亜がこの広大なスプリング・ヘイブン牧場をほっつき歩いても、得られるものはほとんどない。
でもなぜか、乃亜はダグラスを探さなければならない気がした。
もしかしたら凶暴なクロコダイルに襲われているかもしれないカウボーイを救わないと。乃亜がどこまでクロコダイルと戦えるかはわからないが、ダグラスひとりよりは、ふたりで協力した方が有利かもしれないし……。
ドッ、ドドッ、ドッ、と規則的でいて機械音とは違う、馬の蹄が大地を蹴る音が響いてきたのは、しばらく経ってからだった。
間違いなく馬のギャロップだけど、穏やかだったチャンピオンのそれとは違う。圧倒的に力強くて、荒い飛躍の響き。
「あ……」
ダグラスだった。
例の漆黒の駿馬に跨り、乃亜をチャンピオンに乗せたときとは明らかに違う厳しい顔つきと躍動する姿勢で、こちらに向かって駆けてくる。
「ノア!」
風に乗ってダグラスの叫びが大地にこだまする。「そこをどけ! 早く! どくんだ!」
「え」