一年で終わるはずの契約結婚でした 〜離婚まであと一か月、夫が私を離しません〜
「君は、三十五歳で、まだ未婚の男性をどう思う?」

「えっ……」

思わず目を瞬かせた。

そんなことを、社長が私に聞くなんて。

「どう、思う……ですか……」

もしかして、社長。

年齢のことを、気にしているんだろうか。

「年齢は……関係ないと思います。」

そう答えた瞬間、社長の指が、かりっとテーブルを掻いた。

「逆に……」

私は言葉を探しながら、続ける。

「仕事に、真剣に取り組んでこられたんだと、私は思います。」

だって、そうだ。

相馬社長は、いつだってこの仕事を最優先にしてきた。

妥協をせず、責任から逃げず、会社のために時間も労力も惜しまなかった。

その姿を、一番近くで見てきたのは、私だ。

結婚していない理由を、欠点のように言われる筋合いなんて、ない。

私は心から、そう思っていた。
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