御堂先生は溺愛中
あ、一時限目英語だった。
凛はハッと我に返ると、急いで授業の準備をした。
「謙ちゃんじゃなくて御堂先生、ね。俺昼食取らないタイプだからごめんね。あとインスタはやってません。」
御堂は生徒たちのお願いをひらりと交わすと、「はい、席に着いて。着かなきゃ嫌いになっちゃうぞ〜。」と群がる生徒を追い返した。
今まで気にかけたことなかったけど、こうして見ると凄まじい人気だなあ。
凛がそうまじまじと御堂を見ていると、視線を感じた御堂が凛の方を見た。
あ、やば、きまず。
そう思って視線を逸らそうとすると、視界の端で御堂がにこりと笑うのが見えた。
え、今、笑った?
名字すら覚えてない生徒に対して?
もしかして、内心ムッとしてるとか……?
いや、それはさすがに被害妄想か。
ただ目が合っただけで笑われると、それだけでドキッとしてしまう自分が、ちょっと悔しかった。
でもただ目があっただけで微笑まれたら、そりゃあイケメンじゃなくても好きになっちゃうよねえ。
なんて凛はどこか他人事のように思っていた。