【不定期更新】社長と出会ってしまったら、甘く溺愛されるだけ。
戸惑いが隠せない私とは違って、社長は体育座りのまま顔を上げずに話を続けていく。



「このくまのキーホルダーさ……」



凄い大切なものなんだろうな、と私は覚悟した。

もしかしたら大切な方からのプレゼントかもしれない。



「さっき、百均で買ったんだよね」


「はい?」



どうしよう、意味が分からない状況すぎて逃げたくなってきた。


「最近、ウチの会社頑張っているじゃん?」


社長ってこんなキャラだっけ?と入社式の様子を思い出しながら、「いや、もっとクールな感じだったな」と思い直す。


「浜本さんも気づいていると思うんだけど、忙しいんだよね。本当に癒されたい」


「は、はい……」


「とりあえず『癒し 可愛い』って検索したらくまのぬいぐるみが出てきてさ。とりあえず百均で小さいキーホルダー買ってきたんだ。はぁ……何しているんだろ……」


社長は本当に疲れているようでまだ顔も上げないし、よく見るとスーツもシワが寄っている。
< 4 / 19 >

この作品をシェア

pagetop