凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
目の奥も熱くなって、目が潤んでいく。




「そこを逆にして、自分が苦労を与えているなんて思わないで。莉帆ちゃんが俺に与えた一番のものは幸せだよ。俺が保証する」




凪渡くんが私の腰に手を当てて、そっと私を引き寄せた。

凪渡くんの顔が目の前に近づいたのに、いつもみたいに照れて逃げたいとは思わなかった。

それに、いま凪渡くんに言いたいことも一つだけしか思い浮かばない。








「凪渡くん。私も幸せだから」








「……やっぱ、莉帆ちゃんは可愛くてずるいね。それで……今日は金曜日だけど」







「あ……」







すっかり忘れていた。

私が忘れていたことを凪渡くんは私の表情で分かったらしい。









「こんな大事な曜日を忘れるなんて勇気あるね、莉帆ちゃん」





「もう二度と、忘れられないようにしてあげる」









その瞬間、凪渡くんが私をベッドに連れて行き、ヒョイっと落とした。
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