凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「凪渡くん、それと実は急にカフェのバイトが入っちゃって。話はまた今度でも良いかな?」

「それは全然良いけど……」

笑え、私。

嘘をつくなら、自信を持ってつかないと、バレてしまう。

しかし……


そのまま部屋を出ようとした私に、何故か凪渡くんはからかうように声をかけた。






「りーほっちゃん、嘘下手だねぇ。バイトなんて入ってないでしょ」






咄嗟に振り返った私を見ても、凪渡くんはいつも通りで。








「ねぇ、莉帆ちゃん。誰に何を言われたの? 俺が倒してあげる」






「そんなことっ!」






「そんなこと出来ないって? 出来るよ。だって俺には莉帆ちゃんがいるもん」






「何を言って……!」






「莉帆ちゃん、誰に何を言われても勘違いしないでね。莉帆ちゃんが俺を傷つけて悩ませているんじゃない。俺が莉帆ちゃんといて、幸せだから頑張れるんだ。……絶対に忘れないで。莉帆ちゃんがいなかったら苦労もないかもしれないけれど、幸せもない」






まだ喉がきゅっと締まる感覚がした。

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