凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】

メイド募集

そんな夜から暫く経った頃。

私はスマホであるバイト募集を見つけ、固まっていた。



『メイド募集のお知らせ』



いつも凪渡くんは公園でお弁当を食べた後、私を家まで送ってくれる。

その送る途中で凪渡くんが「これ、俺の家」と言っていた場所の住所に似ていた。

つい調べて確認すると、完全に一致している。

「凪渡くんの家のメイドのバイト募集……」

凪渡くんについてもっと知ることが出来るだろうか。

今の凪渡くんが家でどんな状況なのかを知れば、何かわかるだろうか。

そして何より凪渡くんのお母さんは私のお母さんが実家を出てからも暫くは会っていたと、凪渡くんは言っていた。

だから幼い頃の私と凪渡くんは話したことがあると。

「凪渡くんのお母さんと会えば、私のお母さんの家のことももっと分かるかな……」

お母さんの家は裕福だったが、詳しいことをお母さんは話したがらない。

お父さんと結婚するために家を出たお母さんは、お父さんが亡くなった後も実家と連絡を取っていない。

だからこそもっと色んな状況をちゃんと知っておきたいと思ってしまった。


(うん、とりあえずちょっと見に行こう)


私はそう決意して、ベッドの上で目をつぶり、眠りについた。

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