バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「残念だったな」
「で、出ましたわね……!」
「君の行動は、予測済みだ」

 この状況は予測済みだと言わんばかりにどこからともなく現れたダグラスが侍女の手を取り、ここから先は一歩も外へ出さないと言わんばかりに不敵な笑みを浮かべたのだ。

 ラルラは己が二度も失態を犯したことに気づき、叱咤を恐れてガタガタと全身を小刻みに震わせた。

「お、お嬢様……! 申し訳ありません……!」
「婚約破棄の成立、おめでとう」
「あら。あなたが祝ってくださるなんて、思いもしませんでしたわ」
「これで、心置きなく君に愛を伝えられる」

 婚約破棄が成立する前から堂々と愛を囁いていた癖に、よくもまぁそんなことが言えるものだ。
 彼のやることが今までと変わらないのなら、私が取れる行動は回避一択のみだろう。
 今となってはすっかりお決まりとなるほどに繰り返したやり取りをこなす。
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