バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「オレの元婚約者は、そんな妹の活躍を妬み――彼女に手を陥れようと画策したのだ」
「なんですって?」

 まったく身に覚えのない罪をでっち上げられ、思考が完全に停止した。
 いつかこうなるとわかっていたが、まさか本当に予想通りになるなど思いもしない。
 ここからどうやって冤罪を逃れればいいのかと、頭の中でグルグルとさまざまな意見が飛び交う。

「ふえーん。姉様ったら、酷いですぅ。私を妬んで、ジェラルド様に用意してもらったドレスを引き裂いて使い物にならなくするなんてぇ……!」
「あんたは妹のドレスを駄目にしておきながら派手な衣装を身に纏い、貴族達の注目を一心に浴びようとした。これは、リナリアを小馬鹿にするための一環としか思えん蛮行だ!」

 ジェラルドが言いがかりをつけてくるたびに、脳内では回帰する前の元婚約者が口にした言葉が再生される。

『オレがあんたを好きになることはない』

 ――やめて。

『オレの心は、リナリアのもんだ』

 ――私はすべて承知の上で、結婚した。

『ああ……っ。リナリア……! オレの最愛……! ようやく、1つになれた……!』

 ――あの時の選択を後悔しているからこそ、今があるんでしょ?
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