バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「ルリミカ……。あの夜、君は真の意味で救済の歌姫として覚醒したんだ。歌を奏でれば、副作用が発動する」
「だから、なんですの?」
「発情した君が自らその熱を鎮められないのは、この間の一件で明らかだ」
「な……っ! あの時の話を、ラルラの前でしないでくださる!? 不潔ですわ!」

 なんてデリカシーのない人なのかと憤慨した様子を見せれば、この光景を大人しく観察していた侍女が満足そうに口元を綻ばせる。

「やはりお2人は、相思相愛なのですね」
「ご、誤解でしてよ……!」

 そんなわけがないと強がっても、それが取り繕っているだけだとすっかり彼女にはお見通しのようだ。

 クスクスと笑われるたびに、頬が赤くなる。
 あっという間に彼らのペースに巻き込まれてしまった。

 ――ここからどうやって巻き返せばいいの?

 そんなふうにこちらが悩んだ隙を見計らい、ダグラスは私の手首を強引に掴んできた。
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