バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
『皇帝就任式と、救済の歌姫のお披露目会を執り行う。殿下にお会いできるのを、楽しみにしている。ダグラス・ヴァルツハイユ』

 ルリミカのそばに寄り添っていた男と同じ名の、家名が異なる人物。
 隣国の皇帝。

 羅列されたその単語だけで、すべての謎が解けていく。

「ははは……っ!」

 自分に対して急に冷たくなった理由は、オレよりも権力のある男を見つけたから。
 救済の歌姫のお披露目会が開催されるのであれば、彼女はまだ生きていると考えるべきだろう。

 ――他人など、信じられない。
 己の目で、確かめなければ。

「殿下!? どちらに行かれるのですか!?」
「ヴァルツハイユ帝国の式典に参加する」
「わ、我が国の現状を見て見ぬふりをして、隣国に向かうのですか!? そんなことをすれば、国民からの支持率が……!」
「黙れ! オレのやることに、指図するな!」

 オレは苦言を呈してくる部下に父親譲りの怒声を浴びせ、意気揚々と隣国へ向かった。
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