バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「これで少しは、俺とルリミカの気持ちがわかったか」

 ジェラルドは冷たい床の上に四肢を拘束されて転がっている。
 彼はこちらの発言が理解できないようで、訝しげな視線を向けていた。

「な、なんの話だ……?」
「貴様はいいご身分だな。どれほど彼女を傷つけようとも、その当時の記憶を忘れられるのだから……」

 この時を、どれほど待ち望んでいたことか――。
 数えないほどに人生を繰り返し、ルリミカを傷つけた男を己の手で罰を与える機会が初めて訪れた。
 俺はその喜びを噛み締めながら、ありったけの憎悪を水色の瞳に宿す。

「オレが? ルリミカを傷つけた、だと!?」
「その自覚すらもないのに、彼女へ求婚したのか」
「ぐ……っ。リナリアに想いを寄せた件は、反省している……。だが! それはあいつが先にオレを裏切ったせいで……!」
「黙れ」

 そもそもの始まりは、こいつがきっぱりとリナリアのアプローチを拒絶しなかったことにある。
 少しは反省したらどうだと言わんばかりに怒声を響かせれば、彼は怯えた表情で目を白黒とさせた。
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