バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「あなたの立場は、かなり悪くてよ」
「略奪男と噂を立てられるのを恐れていては、ルリミカとともにいる権利を得られない。これでいいんだ」
「私には、さっぱり理解できませんわ。あなたの行動原理も、無条件の愛を注ぐ理由も……」

 一途に思い続けていると言えば聞こえはいいが、ダグラスの行いが容認されているのは貴族の息子であり、美形だったからだ。

 ――日本ではよく、イケメン無罪だって言ってたっけ。

 平民で容姿が劣っていて何もできない男であれば、今頃ストーカーか精神異常者呼ばわりをされてお縄についていただろう。
 彼は目麗しい姿で生まれたことに、もっと感謝するべきだと思う。
 いろいろな意味で。

「俺が君を深く愛していることさえ伝われば、理由など知る必要はない」
「今のままでは、気味が悪いだけですわ」
「俺の本音を聞いたら、こうしてそばにいることすらも許されないだろうな」

 ダグラスが気になる一文を口にした直後、窓の外で変化が起きた。
 リナリアが背伸びをして、強引に婚約者の唇を奪ったのだ。
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