バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
 ――本当に1人で歩き回って大丈夫なの……?

 私はなんとも言えない気持ちでいっぱいになりながらも、恐る恐る散策を始めた。

「ねぇ、聞いた? 司祭が、ベリアージュ公爵令嬢を連れてきたんですって」
「それって姉のほう? 妹のほう?」
「ルリミカ様よ」
「どうして、また……」
「こんなところに来るような、器ではないでしょうに……」

 すると、どこからともなく弱々しい女性達の話し声が聞こえてきた。
 私はその方向へ歩みを進め、こっそりと木の陰からあたりを見渡す。
 そこには、修道服に身を包んだ少女達が、疲れた表情で内緒話をしていた。

「でも……。権力のあるご令嬢が修道女になれば、私達はもう酷い目に遭わなくて済むんじゃないの?」
「まだ希望を持つには、早いわ! 司祭は爵位ではなく、適正の高い女性を探しているのよ」
「妹君は白の歌姫と呼ばれるほどに、適正の高い女性だったのでしょう? 血を分けた姉妹ならば……」
「いっそのこと、ルリミカ様が黒の歌姫だったらよかったのに……」

 彼女達は私達姉妹を勝手に比べたあと、願望を口にする。
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