バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「私がこの場で歌を披露する代わりに、この修道院で起きている出来事を教えてくだされば――構わなくてよ」

 私が交換条件を持ちかけたところ、女性達は2つ返事で了承した。

「もちろんです!」
「では、とくとご覧あれ。黒の歌姫の、歌声を!」

 修道院達がほっとした様子で頷いたのを確認し、私は大きく息を吸い込む。
 その後、晴れ晴れとした気持ちで歌を奏でた。

「なんて素敵な歌声なの……」
「耳に残る美しい声……。間違いなく、黒の歌姫様だわ……!」

 怯える彼女達が、一刻も早く平常心へ戻れますように――そんな祈りを込めて、歌声を奏でたせいだろうか?

 くるりと一回転して最後の一小節を歌い終えようとした時、後方から目が眩むような眩い光に晒されてバランスを崩す。

 ――転ぶ……!

 彼女達の前で無様な姿を晒すわけにはいかない。
 どうにか踏ん張ろうと必死に足掻いたが、その甲斐虚しくその場で尻もちをついてしまった。
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