転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 結婚して、子供が生まれて、ひ孫の顔まで見られたのなら、きっと彼女と幸せな人生を送ったのだろう。その姿を見ることはできなかったけれど、教えてもらえてよかった。
 こうして懐かしい再会をした夜。
 家族の前では今まで通りにしていようと決めたユリアとアーゲルは、いつもの通り夕食の時間に食堂に向かった。

「今日も剣術を頑張ったのだな」
「はい、父上!」

 にこにことしながら、長男サールドを見たのが、一応父親のモルヴァーリード伯爵である。武で国に仕える家の長だけあり、堂々たる体(たい)躯(く)の美丈夫である。

(……ワイルド系イケメンってやつだ)

 まだ、二十代後半。三十代にはなっていない。
 輝かしい金髪を無造作な形に整えているが、あれは侍従が細心の注意を払ってセットしているに違いない。身体はよく鍛えられているし、背も高い。
 顔立ちは文句のない美形だ。力強い光を宿した青い目は、アーゲルやユリアと同じ色。
 前世の言葉で表現するならば、ワイルド系イケメンそのもの。危険な男のフェロモンむんむんである。

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