転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
「そうね、可哀想だけれど……うかつに熱を下げない方がいいわ。無理に回復魔術で回復させちゃうと、かえって悪化させることもあるから」
そうなのか、とぼんやりとグレイスの言葉を聞いていた。
早く治してほしいけれど、回復魔術を使わない方がいいのであれば、おとなしくしておこう。
◇ ◇ ◇
ユリアとふたりで使っている部屋から出されたアーゲルは、しばらくの間客室に移ることになった。
心配だな、とちらちらとユリアのいる部屋の方に目を向けるけれど、できることはない。
アーゲルのいる部屋にずかずかと入り込んできたのはジョイだった。
彼を見たアーゲルは、下唇を突き出す。ジョイのことは信頼できない。だって、こうやって人の心の中に踏み込んでくるから。
「そんな顔するなって。母上はふたり育ててるんだぞ。ユリアの熱は、死ぬようなものじゃない――まあ、死ぬほど頭は痛いんだけどな」
「なんで知ってるのさ」
「俺も感染したから」
さらりと言ったジョイは、アーゲルを抱き上げた。不意に視線の高さが変わってアーゲルは身体をくねらせる。
「何するんだよう」
そうなのか、とぼんやりとグレイスの言葉を聞いていた。
早く治してほしいけれど、回復魔術を使わない方がいいのであれば、おとなしくしておこう。
◇ ◇ ◇
ユリアとふたりで使っている部屋から出されたアーゲルは、しばらくの間客室に移ることになった。
心配だな、とちらちらとユリアのいる部屋の方に目を向けるけれど、できることはない。
アーゲルのいる部屋にずかずかと入り込んできたのはジョイだった。
彼を見たアーゲルは、下唇を突き出す。ジョイのことは信頼できない。だって、こうやって人の心の中に踏み込んでくるから。
「そんな顔するなって。母上はふたり育ててるんだぞ。ユリアの熱は、死ぬようなものじゃない――まあ、死ぬほど頭は痛いんだけどな」
「なんで知ってるのさ」
「俺も感染したから」
さらりと言ったジョイは、アーゲルを抱き上げた。不意に視線の高さが変わってアーゲルは身体をくねらせる。
「何するんだよう」