転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 語るうちに、辺境伯家の人々の表情は、どんどん険しいものになっていた。

「なんてこと! 子供にそんな扱いをするなんて」
「……そうだ。信じがたい」

 最初に声をあげたのは、グレイスだ。言葉の通り、ラーヴァルも首を左右に振っている。

「お前達の能力が使えない? あいつどうかしてるんじゃないか」

 ジョイも、生家の人々の顔ぐらいは知っているようだ。呆れたという彼の感情が、声音に滲んでいた。

「あたし達、冒険者になろうと思って」
「あと何年かしたら、僕が冒険者になれるから、そうしたらどこかに腰を落ち着けるのもいいかもって思ったんです」

 ぼつぼつと語る子供達の言葉に、グレイスの顔がどんどん痛ましいものを見るように変化していく。

「いいのよ、ずっとここにいて」
「……いいですか?」
「もちろんだとも。ジョイも、弟や妹ができたみたいだと喜んでいたからな」
「父上!」

 ラーヴァルの暴露に、ジョイが焦った顔になる。

「……いいんだよ。お前達はもう、うちの子なんだから」
「ラーヴァル様」
「伯爵家が煩いことを言ったとしても、俺がお前達を守る。皆、気持ちは一緒だ」

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